PPバンド3軸織・亀甲の浅かご
鉄線編みの色違い、メッシュワークの続きです。
『布で楽しむメッシュワーク 基礎とレッスンつき』前田澄子、日本ヴォーグ社、2006年
3本組みの章、41ページ「亀甲」のパターンでかごを作ってみました。CraftBandHexagonの中心位置および横・斜め60度・斜め120度に読み替えた設定は、次のようになります。
位置 | 横ひも | 斜め60度 | 斜め120度 |
---|---|---|---|
-1 | A色 | C色 | C色 |
+1 | B色 | B色 | A色 |
+2 | C色 | A色 | B色 |
縁は、外側の編みひもに重ねて1本だけ内側に置くようにしました。
底です。
編み図です。上の底写真位置になります。
データです。
PPバンド3軸織・シックススター2色のトレイ
鉄線編みの色違い、メッシュワークの続きです。
『布で楽しむメッシュワーク 基礎とレッスンつき』前田澄子、日本ヴォーグ社、2006年
3本組の章から、37ページ「シックススター2色」のパターンでかごを作ってみました。3色のシックススターを2色にしたものです。先と同様、CraftBandHexagonの中心位置および横・斜め60度・斜め120度に読み替えると、次のようになります。
位置 | 横ひも | 斜め60度 | 斜め120度 |
---|---|---|---|
-1 | B色 | B色 | B色 |
+1 | B色 | B色 | B色 |
+2 | A色 | A色 | A色 |
これで、小さいトレイを作ってみました。上述の書籍では、星になる箇所にストライプの布を使っていたので、真似てみました。
底です。ストライプのPPバンドは、片面にしか色がありませんので、まさに裏側。
編み図です。外側ではなく、内側から見た図のデータとします。浅いので、折り返しは短めにしています。
データです。
3軸織の位置合わせ
CraftBandHexagonの設定と、それが画像やサイズにどう反映されるかについてです。
まず、各方向の本数について。目で合わせますので「ひも中心合わせ」はオフのままにしておいてください。
本数・合わせ目
下図、赤枠部分が横ひもの本数の設定です。
斜めひもについては「同数」のチェックがオンの時は、青枠部分に設定した本数が、斜め60度・斜め120度の両方に適用されます。
「同数」のチェックをオフにすると、緑枠部分が表示され、斜め60度・斜め120度が個別に設定できるようになります。
3方向のひもを組み合わせると、ひもの間にすき間(六つ目)が作られます。3方向それぞれ、何個目の六つ目位置で合わせるかを設定するのが「合わせ目」です。ここには、1~ひもの数マイナス1の値、いずれかをセットします。例えば、ひもが4本なら、間に作られる目は3個ですから、1~3の値が選べるわけです。
模様の位置
「合わせ目」位置の六つ目(1箇所)は、プレビュー図には赤の六角形で表示されます。
3軸織の場合は、「合わせ目」の位置に対して、横・60度・120度の3方向のひもが、星形になるように編み目を作ります。星形の外に作られる巴(3すくみ)の方向に対応して、右綾・左綾で、星の回転方向を選ぶことができます。
色や長さ
3方向、それぞれのひもの色は「縦横側面を展開する」にチェックを入れると表示される[横ひも][斜め60度][斜め120度]のタブでセットすることができます。
横ひもは、上から順に下へ数えます。ひも番号は、1~本数で、1行が1本のひもに対応します。「位置」のカラムには、合わせ目をゼロとした相対的な位置が番号で表示されます。合わせ目の上は-1、下は+1のひもになります。
それぞれの行にひもの長さが表示され、色や加算長を設定することができます。
斜め60度のひもは、左上から右下に数えます。同様に、合わせ目の左上が-1、右下が+1のひもになります。
斜め120度のひもは、左下から右上に数えます。同様に、合わせ目の左下が-1、右上が+1のひもになります。
なお、この時、上端・下端や斜め左端・右端にゼロではない値をセットすると、行が追加表示されます。これらは幅を示すためのもので、色や加算長は設定できません。
立ち上げ位置
ひもに沿って折りますので、底から立ち上げて出来る辺は次のようになります。真ん中の水平線が辺で、上が側面、下が底です。CraftBandHexagon は、CraftBandSquareのように側面と底で編み目を変えることはできませんので、側面と底は続き模様になります。
編み目は各方向3本ごとの繰り返しです。スターの中心を赤丸で示しましたが、辺上でも、ひも3本分ごとの繰り返しになっていることがわかります。
底に作られる六角形の角は、次の3つのパターンのいずれかとなります。
角の両側の底の辺で、同じ織り模様が続くためには、上図3パターンの左側図である必要があります。真ん中図だと4本・右側図だと2本となって、3本ごとの繰り返しとして続かないからです。
つまり、底から立ち上げて、側面を続き模様として織るためには、6つの角が全てスターの中心になるような位置に底を作る必要があるということです。
※上図は右綾ですが左綾も同様。右綾と左綾は混在しませんので。
PPバンド3軸織・シックススターの浅かご
布テープによる様々な模様の作り方を紹介している書籍があります。パッチワークの技法書なのですが、うち1章は「3本組み」つまり3軸織について書かれています。こちらです。
『布で楽しむメッシュワーク 基礎とレッスンつき』前田澄子、日本ヴォーグ社、2006年
鉄線編みの色違いとして、36ページ「3本組み・シックススター3色(基本の組み方)」のパターンでかごを作ってみました。
書籍には縦・斜め30度・斜め150度で書かれていますが、これをCraftBandHexagonの中心位置および横・斜め60度・斜め120度に読み替えると、次のようになります。
位置 | 横ひも | 斜め60度 | 斜め120度 |
---|---|---|---|
-1 | C色 | B色 | C色 |
+1 | B色 | C色 | B色 |
+2 | A色 | A色 | A色 |
A色=紺、B色=紫、C色=ピンク で試作しました。サイズは先のかごと同じです。(設定方法については次稿で説明します。)
3方向3色では側面の模様は揃いませんが、こちらは3本中1本(今の場合は紺)が揃います。ピンクと紫が同系統色なので、多少は模様らしい感じになりました。外側からの図で作っていますので、折り返した内側はいまいちかな。改良の余地はありそうですが。
底です。
編み図です。底から見た写真に対応します。
データです。
PPバンド・鉄線編みの浅かご
V1.8.2 で追加された鉄線編み、3色で、各方向を同色で作ってみました。すき間を詰めるので、PPバンドです。
底は3色の模様になるのですが、立ち上げた側面の角は同色が組み合わさるので、底と同じ模様にはなりません。なので、底メインの浅いかごです。
縁は、斜めひもを全て内側に折り込みましたので、少し厚めになりました。内側の縁ひもは、縁から1段下げた位置に置きました。
底から見たところ。
編み図は外側からの図にしていますので、色の並びは底に対応します。
編み方はこんな感じ。初めての鉄線編みだったのですが、この手順だと余り迷わず作ることができました。
- プレビュー図の画像を、実寸の型紙として印刷する
- 斜め60度ひもと120度ひもだけを表示させた画像を作る
- 型紙に両面テープを貼り、まず青(60度)のひもをカットしながら貼る
- 白(120度)のひもをカットしながら、2.に合わせて差し入れる
- 側面を非表示・底の3方向のひもだけを表示させた画像を作る
- 赤(横ひも)をカットしながら、5.に合わせて差し入れる
- 底の6角をヘアピンでとめ、PPバンドを養生テープで固定し、型紙から外して立ち上げる
- 各側面の角部分を、(既に編まれている)中央部分に合わせて編む
- 全表示の画像を参考に、側面のひもを差し入れる
1.の画像です。
データです。
V1.8.2 リリース
CraftBandHexagon の[ひも上下]に、機能を追加しました。「ひも中心合わせ」もできるようになりました。ダウンロード先はこちら
[ひも上下]タブです。
先には「巴(3すくみ)」だけでしたが、「鉄線(3軸織り)」と「本麻の葉編み」を追加しました。底と側面は連続した同じ編み方になります。
PPバンドの六つ目かご
CraftBandHexagon 、PPバンドでも試してみました。シンプルな六つ目のかごバッグです。
ベースはそのままの幅でできるだけ詰める設定にしましたが、六つ目の高さは3センチ強になり、ひも1本違うと大きさがすごく変わるのです。横ひもを形状的に最小の4本にして、そのサイズに他を合わせました。
実は、こんなに穴が大きくてかごになるのかしらと疑っていたのですが、意外としっかりまとまりました。竹では広く作られている形ですから、できて当たり前だったのでしょう。やってみるものですね。
縁に置いたひもに、斜めひもを2回巻き付けると、ちょうど反対方向の斜めひもに重なります。内側と外側に縁ひもを重ね、巻いた部分を通しました。持ち手は1/3幅で細めに作り、内外の縁ひも間に留めました。
編み図です。巻いて重ねる分、斜めひもは長くなっています。
データです。縁の始末に、追加した編みかた「縁ひもを置き2回巻き付けて差し込む」を使っていますので、その設定データも添付しておきます。
V1.8.1リリース
CraftBandHexagon の issue対応版です。ダウンロード先はこちら
同数のチェックをオフにした時、1.8.0では、本数は変えられても、合わせ目と斜め左端・右端の設定は共通でした。これを、各々設定できるようにしました。
赤枠部分が、追加された設定箇所です。
合わせ目の設定については、2点しか指定できないと、作れる形状に制限があるのでしょうか。そもそも、3点指定できれば、どんな形状でも作れるのでしょうか。数学的問題だと思いますが、私にはわかりません。(わかる方、是非教えてください。) 少なくとも、配置を60度回転しないとできなかった形状が、作れるようになったとは思います。
六つ目の三角かご
CraftBandHexagon で作れるかご、一通りできたかなと思ったのですが、考えてみたら、まだ正六角形のかごしか作っていなかったのでした。
試しに、三角のかごを作ってみました。といっても、角に目がきますので、正確には3辺が長い六角形。本数と合わせ目の位置によっては「立ち上げ可能な底を作れません。」になりますが、Up/DownしてOKになる数にしました。
今は、斜めひもの合わせ目は、同数をオフにしても同じにしかできませんが、個別に設定できるようにしないと、作りたい形状にならないのかもしれません。
底から見たところ。
角に五角形が作られます。下の写真で、左側は目の両側(上写真の上)、右側は五角形が並び(上写真の左右)が、六角形より小さいせいか、2段目・3段目の六角形もきれいに作れませんでした。円に近いと均せますが、角にする場合は違う方法があるのでしょう。
編み図です。
データです。
間を空けた六つ目かご
CraftBandHexagon で「無描画色」を使って、間を空けたかごをつくってみました。
八つ目の浅かごのように2本幅にしてみましたが、ちょっと柔な感じです。
最初、二重六つ目が作れないかなと思って六角形ベースの間にしてみたのですが、角の部分が平行になってしまい、そのままでは形にはならなさそうでした。二重六つ目、奥が深いです。
底から見たところ。
編み図です。
データです。